【1分で解説!】Shopifyで販売できるものと販売できないものを理解しよう
「Shopifyでどんな商品を売ればいいのか分からない」「自社の商材は規約上問題ないか確認したい」——そんな疑問を抱えている方は少なくありません。Shopifyは世界175カ国以上で利用されるECプラットフォームであり、日本国内でも2025年4月時点で38,000を超えるショップが稼働しています。アパレル・コスメ・食品・雑貨といった物販にとどまらず、デジタルコンテンツやサブスクリプション商品にも対応できる柔軟さが魅力です。
一方で、Shopifyには「利用規約」と「Shopifyペイメント利用規約」の2種類のルールが存在し、どちらかに違反した場合はアカウント停止や商品削除という深刻なリスクを伴います。本記事では、Shopifyで実際によく売れている商材のジャンルを具体的に紹介したうえで、規約上の販売禁止・制限商材についても詳しく解説します。「何を売るか」を考える前に、まず「何が売れないか」をしっかり把握しておくことが、トラブルのないEC運営の第一歩です。
Shopifyで売れている定番ジャンルとその理由
アパレル・ファッション
Shopifyで最も多くの店舗が参入しているジャンルがアパレルです。日本国内でも、WEGOやANNA SUI、COHINAといった有名ブランドがShopifyを活用したECサイトを展開しています。アパレルが人気を集める理由は、商品バリエーションの表現(カラー・サイズ・素材)がShopifyの機能と相性が良く、ブランドの世界観をビジュアルで伝えやすい点にあります。
越境EC視点でも、アパレルは日本のものづくりクオリティへの海外需要が高い分野です。海外では日本製テキスタイルや職人仕立ての衣料品に根強い人気があり、英語や多言語対応を整えれば北米・欧州・東南アジアへの販路拡大も現実的な選択肢になります。
コスメ・スキンケア
美容関連商品はトレンドの変化が早く、SNSとの親和性が高いことから、D2C(Direct to Consumer)ブランドの立ち上げに適したジャンルです。フランス発のPAUL & JOEは、Shopify Plusを活用してブランド体験を実店舗に近いレベルで再現し、ギフトラッピングや限定コレクションなどのオンライン限定サービスも展開しています。2025年に向けては、リードルショット(マイクロニードル美容液)やリップランパーといった美容医療系アイテムが引き続き注目を集めており、付加価値の高いコスメ商材はリピーター獲得にも有利に働きます。
韓国コスメや自然派・オーガニックコスメへの需要も継続的に伸びており、海外からの仕入れや独自OEM開発を組み合わせた戦略との相性も良好です。
フィットネス・アウトドア用品
ヨガマット・トレーニングバンド・プロテインシェイカーといったフィットネスグッズは常に一定の需要があり、特に自宅トレーニング需要の定着により安定した市場が形成されています。アウトドアウェアについては、2024年の世界市場規模が159億ドルを超え、2033年には297億ドルへの成長が見込まれています。普段使いもできるアウトドアウェアや、キャンプ・サイクリングのギアを中心に揃えたニッチストアも成立しやすい分野です。
食品・飲料・健康食品
食品は「消耗品」という性質上、定期購入(サブスク)モデルとの親和性が高く、LTV(顧客生涯価値)を高めやすいジャンルです。ただし、サプリメントや健康食品については後述する規約上の制限がありますので、取り扱い前に必ず確認が必要です。
インテリア・雑貨・ハンドメイド
生活雑貨やハンドメイド作品は、作り手の世界観を直接届けられる点でShopifyのような自社ECサイトとの相性が際立っています。国内では「プリントオンデマンド」サービスのSUZURIやGelatoと連携し、在庫を持たずにオリジナルグッズを販売するスタイルも広がっています。
デジタルコンテンツ・サブスク商品の販売方法
物販だけがShopifyの可能性ではありません。デジタル商品やサービスの販売にも活用できる点は、特に在庫リスクを避けたい事業者にとって大きなメリットです。
販売できるデジタル商品の例
- PDFコンテンツ(電子書籍、マニュアル、テンプレート集)
- 動画コース・オンライン講座
- 音楽ファイル・フォント・デザインデータ
- ソフトウェアライセンス
- NFT(対応アプリを導入することで発行・販売が可能)
デジタル商品は仕入れコストがゼロに近く、配送の手間も発生しません。一度制作したコンテンツを繰り返し販売できるため、利益率が高い構造を作りやすいのが特徴です。
サブスクリプション(定期購入)の仕組み
Shopifyでは、RechargeやSubscription Plusといったアプリを活用することでサブスクリプション販売が可能です。毎月お届けするコーヒー豆や、月額制で配信するデジタルマガジンなど、継続収益を生む仕組みをストア上で完結させることができます。ただし、決済の安定性を担保するためには、Shopifyペイメントの利用規約との整合性を事前に確認しておく必要があります。
【重要】Shopifyペイメントで販売禁止・制限される商材
ここからが、多くの競合ブログでは詳しく触れられていない核心部分です。Shopifyには「Shopify利用規約」と「Shopifyペイメント利用規約」の2層のルールがあり、それぞれで禁止・制限される商材が定められています。
特にShopifyペイメント(Shopifyの内蔵決済機能)を使って売上を受け取りたい場合は、Shopifyペイメント利用規約の遵守が必須です。これに違反すると、決済機能の停止やアカウントの制限といった事態に直結します。
絶対に販売できない商材(主要カテゴリ)
アダルト・成人向けコンテンツ 成人向けのコンテンツや商品は、Shopifyの基本的な利用規約で販売が禁止されています。年齢確認の仕組みを設けても、プラットフォーム自体のポリシーに抵触するため販売不可です。
偽造品・コピー商品 著作権・商標権を侵害する偽造品・模倣品の販売は、法律違反にも直結する重大な違反行為です。Shopifyは著作権侵害の報告を受けた場合、対象商品を即時削除する権限を持っています。
武器・弾薬・爆発物 銃器、弾薬、爆発物およびそれらの収納アクセサリー類はShopifyでの販売が禁止されています。
違法薬物・規制対象薬物 規制対象となる薬物の販売はプラットフォームレベルで禁止されています。
仮想通貨・金融サービス クレジットカウンセリング、キャッシング、仮想通貨そのものの売買といった金融サービスはShopifyペイメントの対象外です。
制限・要注意商材(一定の条件下で可否が変わるもの)
お酒・タバコ 年齢確認が必要な商品として扱われ、販売には法的な許可証の取得や年齢確認システムの実装が求められます。Shopifyペイメントでの取り扱いは原則制限されていますが、2023年以降の規制緩和で一部見直しが行われています。
健康食品・サプリメント・疑似医薬品 一般的なサプリメントは販売可能なケースも多いですが、医薬品的な効能・効果を謳った表現はNGです。特に「疑似医薬品」に該当するとみなされた場合、Shopifyペイメントの利用規約に抵触します。
CBD製品 2023年以降、CBDに関する規制の一部緩和がアナウンスされましたが、日本での販売には薬機法への対応が必要であり、慎重な確認が求められます。
リスクの高い事業カテゴリ Shopifyが「リスクの高い事業」として分類するカテゴリには、一般的には問題なさそうに見えても制限対象となるものがあります。たとえば「占いサービス」「旅行代理業」「配達・配送の仲介」「携帯電話端末の販売」などがこれに該当します。自社の事業モデルがこれらに近い場合は、事前にShopifyのサポートへ確認を取ることが推奨されます。
違反した場合のリスク
Shopifyは、利用規約違反の可能性がある商品に対して定期的な自動スキャンを実施しています。違反が検知された場合、段階的に次のような措置が取られます。
- 違反商品の削除通知(メールまたは管理画面で通達)
- 決済の受け取り停止
- 管理画面へのアクセス制限
- オンラインストアの一時ロック
一度アカウントが制限された場合、不服申し立てには一定の時間と書類準備が必要となり、その間の機会損失は計り知れません。特に年商規模の大きい企業にとっては、売上への直接的なダメージが発生するリスクがあります。
実例から学ぶ:Shopifyで成功した国内企業の商材選び
PAUL & JOE(コスメ)
フランス発のコスメブランドPAUL & JOEは、日本法人がShopify Plusを導入し、実店舗と遜色のないブランド体験をEC上で実現しました。商品ページの作成やカスタマーサポートには商品知識の豊富なスタッフが直接関与し、ギフトラッピングや限定コレクションといったオンライン限定サービスで付加価値を高めています。コスメ・スキンケアという消費頻度の高い商材と、ブランドへの愛着を深めるUX設計が組み合わさり、高いリピート率を実現しています。
Allbirds(フットウェア・サステナビリティ)
アメリカ発のサステナブルシューズブランドAllbirdsは、2024年6月から株式会社ゴールドウインと日本国内での独占販売契約を締結し、Shopifyを活用したECサイトで日本市場での展開を強化しています。環境負荷の低い素材を使ったシューズというコンセプトは、オーガニック・サステナブル商材への関心が高い消費者層にリーチしやすく、商材と世界観の一致が購買動機を強める好例です。
サンドラッグ(ドラッグストア・ユニファイドコマース)
全国展開するドラッグストアのサンドラッグは、ShopifyによるオンラインストアをリアルにPOS会員データと統合し、ユニファイドコマースを推進しています。店舗とオンラインを問わない一貫したサービスを実現しており、医薬品に近い健康関連商品については規約上の確認を徹底しながら販売ラインナップを構成している点が参考になります。
FAQ:Shopifyで何を売るかよくある疑問
Q1. 食品・飲料はShopifyで販売できますか?
A. 一般的な食品・飲料はShopifyで販売可能です。ただし、酒類については酒類販売免許の取得が必要であり、Shopifyペイメントでの取り扱いには別途確認が必要です。また、健康への効能を前面に打ち出した機能性食品や疑似医薬品的な商品は、Shopifyペイメントの規約上制限対象になる場合があります。「食べられるものなら何でも大丈夫」という認識は危険ですので、特に健康食品・サプリメントについては利用規約の原文を確認するか、Shopifyサポートへの問い合わせを推奨します。
Q2. デジタルコンテンツ(PDFや動画)を販売する方法は?
A. ShopifyではデジタルDownloadsなどのアプリを活用することで、PDFファイルや動画コンテンツをデジタル商品として販売できます。顧客が購入すると、自動でダウンロードリンクが発行される仕組みです。在庫管理や発送作業が不要なため、コスト構造が物販と大きく異なります。なお、他者の著作物を無断でコンテンツ化しての販売は著作権侵害に当たるため、自社制作・または正規ライセンスを取得したコンテンツのみを扱うようにしてください。
Q3. Shopifyで占いや相談サービスは販売できますか?
A. Shopify上で占いや相談サービスを販売することは「リスクの高い事業」としてShopifyペイメントの利用規約で制限されています。予約機能を使ったコンサルティングサービスや講座の販売は可能なケースもありますが、占いや心理相談といったカテゴリは決済手段の選択肢が限られる点に注意が必要です。対応策として、Stripe等の外部決済プロバイダーを組み合わせて使うという選択肢もありますが、事前にShopifyに確認することを強く推奨します。
まとめ:商材選びの成功は「ルールの理解」から始まる
Shopifyは非常に自由度の高いECプラットフォームですが、「自由度が高い=何でも販売できる」というわけではありません。Shopify利用規約とShopifyペイメント利用規約の両方を把握したうえで商材を選定することが、アカウント停止リスクを回避し、安定した事業運営を続けるための大前提です。
売れる商材を見つけるためには、需要の有無だけでなく「規約上のリスク」「競合との差別化」「自社の強みとの一致」という3つの観点を同時に検討することが重要です。アパレル・コスメ・フィットネス・食品・デジタルコンテンツといった定番ジャンルから出発しつつ、自社ならではのコンセプトや商品力を掛け合わせることで、中長期的に成長できるECビジネスが構築できます。
また、国内市場だけでなく越境ECの視点を早い段階から取り入れることも、成長の可能性を広げるうえで欠かせません。日本製品への海外需要は依然として高く、特にアパレル・コスメ・雑貨・食品においてはアジアや欧米市場への展開余地が十分にあります。
Leapでは、多言語ECサイトの構築から海外向けウェブマーケティングまで、越境EC展開を一貫してサポートしています。Shopifyを活用したECサイトの海外展開を検討されている方は、ぜひ他の関連記事もあわせてご覧ください。