【1分で解説!】ECサイトの決済設定で失敗しないための全体像
ECサイトの決済方法は、デザインや集客と違って「後回しにされがち」な設定項目です。しかし実際には、決済方法の充実度がそのままカゴ落ち率、ひいては売上に直結します。本記事では、①決済方法別の利用割合とカゴ落ち防止の関係、②Shopifyペイメントや決済代行会社を使った有効化手順、③Paidy・NP後払いなど後払い決済やコンビニ決済の仕組みと導入時の注意点、④ターゲット層別のおすすめ決済セット、⑤手数料コストの比較と優先順位のつけ方まで、1分程度で流れがつかめるように整理しました。「全部入れればいい」わけではなく、自社の顧客層に合わせた選び方が重要です。
なぜ決済設定は後回しにできないのか──売上に直結する理由
決済方法別の利用割合とカゴ落ちとの関係
総務省の通信利用動向調査によると、インターネットで商品を購入する際の決済手段は、クレジットカード決済が76.7%で最も高く、次いで電子マネー(ID決済)が38.5%、コンビニ決済が34.7%という結果でした。ID決済はここ数年でコンビニ決済や代金引換を抜き、存在感を増しています。一方でBaymard Instituteの調査では、カゴ落ちの主な原因として「支払い方法の種類が少なかった」ことが挙げられており、決済手段の不足がそのまま機会損失につながることがわかります。つまり決済設定は、集客やデザインと同じくらい売上に直結する施策なのです。
ASPカート別・決済方法の有効化手順
Shopifyペイメントを有効にする流れ
Shopifyには標準で「Shopifyペイメント」という決済システムが組み込まれており、管理画面の「設定 > 決済」からShopifyペイメントを有効にし、口座情報などの必要事項を入力するだけでクレジットカード決済やApple Pay、Google Payに対応できます。ただし初回販売から21日以内にアカウント設定を完了しないと、受け取った支払いが自動的に購入者へ払い戻される仕組みになっているため、公開前に必ず設定を終えておく必要があります。PayPalやAmazon Pay、コンビニ決済、銀行振込などShopifyペイメント以外の手段を使う場合は、KOMOJUのような外部決済サービスとの連携が必要です。
決済代行会社経由でクレジットカード決済を導入する流れ
自社ECサイトでクレジットカード決済を導入する方法には、カードブランドと個別に契約する「直接契約」と、決済代行会社を仲介する「包括加盟店方式」の2種類があります。直接契約はアクワイアラーとの契約となるため手数料を抑えられる一方、対象は売上規模の大きい企業に限られるのが実情です。多くのEC事業者は、申請書類を1セット用意するだけで複数のカード会社への申請を代行してもらえる包括加盟店方式を選んでおり、決済システムの構築や入金管理の一本化といった運用面のメリットも得られます。
後払い決済・コンビニ決済の仕組みと導入時の注意点
Paidy・NP後払いの仕組みと審査
Paidyはメールアドレスと携帯電話番号だけで利用でき、クレジットカードや会員登録が不要な後払いサービスです。加盟店への入金は月末締め翌月20日払いで、利用者の支払い状況にかかわらず入金が実行されるため、加盟店側に未回収リスクが発生しない仕組みになっています。手数料は支払い回数に応じて売上金額の3.5%から6.5%程度で、初期費用や月額費用は原則かかりません。一方のNP後払いは会員登録不要で、購入者が商品到着後に届く請求書を使ってコンビニや銀行、郵便局などで支払う仕組みで、楽天市場やアニメイト通販、minneといった大手通販サイトでも導入されています。いずれのサービスも、事業者としての加盟店審査に通常1〜2週間程度かかる点は事前に見込んでおきたいところです。
コンビニ決済導入時に気をつけたいポイント
コンビニ決済は、クレジットカードを持たない若年層や高齢層でも利用できるため、購入者層の拡大に直結する決済方法です。ただし支払いのタイミングが利用者次第になるため、注文から入金確定までに時間差が生じやすく、支払期限切れによる自動キャンセルが発生することもあります。決済手数料は1回あたり143円前後からで、契約プランによっては月額の最低手数料が別途発生する場合もあるため、想定される取引件数と照らし合わせてコストを試算しておくことが大切です。
ターゲット層別・おすすめ決済セットの組み方
若年層向け:スマホ決済・BNPLを軸に
クレジットカードを持たない、あるいは持てない若年層をメインターゲットとする場合は、Amazon PayやPayPayなどのID決済に加え、Paidyのような後払い(BNPL)を優先的に導入するのが効果的です。分割払いが手数料無料になるサービスを組み合わせれば、価格の高い商品でも購入のハードルを下げやすくなります。
高齢層・法人向け:コンビニ・クレジットカード・銀行振込を軸に
高齢層や法人顧客が中心の場合は、昔からなじみのあるクレジットカード決済と銀行振込、コンビニ決済を柱にするのが無難です。特に法人取引では、請求書払いに近い感覚で使える銀行振込やNP後払いのようなBtoC後払いサービスが安心感につながります。越境ECで海外顧客を想定する場合も、国際的に普及しているクレジットカード決済は最優先で導入したい手段です。
手数料コストを比較し、優先順位で選ぶ考え方
決済方法ごとの手数料は、クレジットカード決済が3%台前半から、コンビニ決済が1回あたり143円前後から、後払い決済が売上金額の3.5〜6.5%程度と幅があります。すべての決済方法を導入すればするほど手数料負担も積み重なるため、まずは利用率の高いクレジットカード決済を軸に据え、次に自社の客層に合わせてID決済やコンビニ決済、後払い決済を追加していくという優先順位を意識しましょう。決済サービスを選ぶ際は、自社のECシステムに対応しているか、セキュリティ対策やサポート体制が十分か、導入・運用コストを長期的にシミュレーションできているかという3点も、あわせて確認しておくことをおすすめします。
よくある質問(FAQ)
【質問】ECサイトを開設したばかりですが、最初に導入すべき決済方法はどれですか?
【回答】 まずは利用率が最も高いクレジットカード決済を軸に導入するのが基本です。総務省の調査でも決済手段の1位はクレジットカードであり、多くのECプラットフォームで標準的に用意されています。そのうえで、自社の客層に合わせてコンビニ決済やID決済、後払い決済を追加していくと、無理のない範囲で購入者層を広げられます。
【質問】後払い決済を導入すると、代金を回収できないリスクはありませんか?
【回答】 PaidyやNP後払いのような後払い決済サービスの多くは、購入者の与信審査を代行し、利用者が実際に支払ったかどうかにかかわらず加盟店へ入金する仕組みを採用しています。そのため、事業者側が未回収リスクを直接負う必要はほとんどありません。ただしサービスによって保証範囲や入金サイクルが異なるため、契約前に条件を確認しておきましょう。
【質問】決済方法を増やすと、その分だけ手数料負担も増えてしまいますか?
【回答】 決済方法を増やせば選択肢は広がりますが、手数料はそれぞれの決済方法ごとに発生するため、コストは積み上がります。すべてを一度に導入するのではなく、自社の客層や商材に合った決済方法から優先的に導入し、効果を見ながら段階的に増やしていく方法が現実的です。
まとめ
決済設定は、デザインや集客に比べて地味に見える作業ですが、カゴ落ち防止と売上拡大に直結する重要な施策です。まずは利用率の高いクレジットカード決済を軸に据え、自社の客層や商材の特性に合わせてID決済、コンビニ決済、後払い決済を組み合わせていくことで、無駄のない決済セットをつくることができます。もっとも、決済方法を増やすほど画面設計や多言語対応、海外顧客向けの決済手段の見極めなど、検討すべき論点も増えていきます。Leapでは、多言語対応のECサイト構築を通じて、国内外の顧客双方にとって使いやすい決済導線づくりをサポートしています。越境ECや多言語対応を見据えたECサイトの決済設計に悩んだ際は、ぜひLeapのサービスもあわせてご検討ください。
海外ビジネスに役立つ情報を幅広く発信しています。
Leap 海外ビジネスマニュアル(ブログ)へ
デモ・お問い合わせはこちら
参考資料・出典一覧
- よむよむカラーミー「ECサイトで顧客満足度の高い決済方法はどれ? 支払い方法の比較や利用割合・選び方を紹介!」
- ROBOT PAYMENT「ECサイトのクレジットカード決済の導入方法とは?メリットや注意点なども解説」
- ebisumart「ECサイトの決済方法・アカウント関連情報」
- エプシロン「決済方法の選び方」
- ハンズ「ECサイトへの決済方法の追加方法」
- クラウドEC「決済サービス関連情報」
- ショピナビ「【Shopify使い方完全ガイド】ショップ公開までに行う7つの初期設定!」
- SBペイメントサービス「Paidy(ペイディ)とは?支払い方法や手数料と仕組み、メリットを解説」
- futureshop「オンラインあと払い決済「ペイディ」の活用法とECサイトへの導入効果を徹底解説!」
- futureshop「ECに後払い決済を導入するメリットとは?利用率や注文処理の流れ、導入の注意点も解説」
- ペイマスターガイド「後払い決済とは何かの仕組みやメリットデメリットを徹底解説」
- 総務省「令和5年 通信利用動向調査報告書(世帯編)」
- Baymard Institute「Cart Abandonment Rate Statistics」