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【ベトナム会社設立】進出形態3つを徹底比較!費用・手続き・注意点をプロが解説

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Leap 編集部
Leap 編集部
海外ビジネスのエキスパートチーム
【ベトナム会社設立】進出形態3つを徹底比較!費用・手続き・注意点をプロが解説

【1分で解説!】この記事のポイント

「チャイナプラスワン」の筆頭として、今、ベトナム市場が熱い視線を浴びています。著しい経済成長、豊富な若い労働力、そして拡大する国内市場。これらは、海外展開を目指す日本の中小企業にとって、非常に大きなチャンスを意味します。しかし、そのチャンスを掴むためには、最初の「入口」である会社設立の形態選びが何よりも重要です。

ベトナム進出には、主に「現地法人」「駐在員事務所」「支店」という3つの選択肢がありますが、それぞれに活動範囲や責任、コストが大きく異なります。自社の事業目的や戦略に合わない形態を選んでしまうと、後々「こんなはずでは…」と頭を抱えることになりかねません。

この記事では、ベトナム進出のプロである私たちLeapが、各進出形態のメリット・デメリットから、リアルな設立費用、手続きの流れ、そして設立後の注意点まで、中小企業の経営者が本当に知りたい情報を凝縮してお届けします。自社に最適な一手を見つけ、ベトナムでの成功に向けた確かな一歩を踏み出しましょう!


ベトナム進出の前に知るべき3つの拠点形態

ベトナムでビジネス拠点を構えるには、大きく分けて3つの形態があります。それぞれの基本的な役割を理解することが、最適な選択への第一歩です。

現地法人 (Local Corporation)

ベトナムの法律に基づいて設立される、独立した会社です。ベトナム国内での製造、販売、サービスの提供といったあらゆる営利活動が可能で、最も自由度の高い形態と言えるでしょう。本格的にベトナム市場で収益を上げていきたい企業向けの選択肢です。

駐在員事務所 (Representative Office)

本格進出前の「偵察拠点」です。市場調査や情報収集、連絡業務といった非営利活動に限定されます。契約や販売はできませんが、低コスト・低リスクで現地の感触を確かめたい場合に適しています。まずベトナム市場を深く知りたい、という企業に選ばれています。

支店 (Branch Office)

本社の一部として、ベトナム国内で営業活動を行う拠点です。ただし、設立が許可されているのは銀行や法律サービスなど、ごく一部の特定業種に限られます。 そのため、ほとんどの中小企業にとっては、現実的な選択肢とは言えないのが実情です。

多くの日系企業は、本格的な事業展開を目指す「現地法人」か、市場調査を目的とした「駐在員事務所」のどちらかを選択しています。


【本格事業向け】現地法人の設立メリット・デメリット

ベトナムで腰を据えてビジネスを展開し、収益を追求するなら、現地法人の設立が最も一般的な選択肢です。ここでは、そのリアルな実態を掘り下げていきましょう。

法人形態と投資オプション

現地法人には主に「有限責任会社(LLC)」と「株式会社(JSC)」があります。中小企業の進出では、設立・運営が比較的シンプルな有限責任会社(LLC)が95%以上を占めています。 さらに、親会社が100%出資する「独資」か、現地企業などと共同で出資する「合弁」かを選ぶ必要があります。 独資は意思決定が迅速で経営の自由度が高い一方、合弁は現地パートナーの販路や人脈を活用できるメリットがあります。

メリット・デメリット

最大のメリットは、独立した法人として自由に営業活動ができ、親会社の責任は原則出資額の範囲内に限定される「有限責任」である点です。 これにより、万が一のリスクを遮断しつつ、長期的な事業基盤を築けます。

一方、デメリットは設立手続きの複雑さとコストです。投資計画の策定から各種ライセンス取得まで、専門家のサポートなしに進めるのは困難でしょう。また、設立後も会計監査や税務申告など、継続的な管理コストが発生します。

設立費用と手続き

設立費用は、コンサルタント費用を含め、数十万円から百数十万円が目安です。 法律上の最低資本金規定は一部業種を除きありませんが、事業計画に見合った額でないと当局の認可が下りにくく、実務上は数万米ドル程度を設定するケースが多いです。 手続きは「投資登録証明書(IRC)」と「企業登録証明書(ERC)」の取得が二大ステップで、スムーズに進んでも1.5ヶ月〜2ヶ月、複雑な業種ではそれ以上かかることもあります。

【事例】IT開発拠点として急成長したWakka Inc.

オフショア開発拠点としてホーチミンに現地法人を設立したWakka Inc.は、数名でスタートした後、今や120名を超える規模に成長しました。 日本国内のエンジニア不足という課題を、ベトナムの豊富なIT人材を活用して解決した好例です。明確な事業目的があったため、駐在員事務所のフェーズを経ずに、最初から現地法人を設立してスピーディーに事業を軌道に乗せました。


【市場調査向け】駐在員事務所という選択肢

「いきなり現地法人はハードルが高い…」そうお考えの企業にとって、駐在員事務所は有力な選択肢です。低リスクでベトナム市場に足がかりを築くことができます。

活動範囲とメリット

駐在員事務所の活動は、市場調査、情報収集、本社と現地パートナーとの連絡といった非営利活動に厳しく限定されます。 製品の販売や契約締結は一切できません。その代わり、設立手続きが比較的簡単で、1〜3ヶ月程度で開設可能です。 設立費用も十数万円からと、現地法人に比べて低コスト。法人税の納税義務も原則なく、運営コストを抑えながら現地の情報をじっくり収集できるのが最大のメリットです。

デメリットと注意点

最大のデメリットは、直接的な営業活動ができないため、ビジネスチャンスをすぐに収益に繋げられないことです。 また、法的責任はすべて日本の本社が負う「無限責任」となります。 そして最も注意すべきは、事業の本格化を決めた際の「法人化」です。駐在員事務所を「格上げ」することはできず、「駐在員事務所の閉鎖手続き」と「現地法人の新規設立手続き」を別々に行う必要があります。この移行には時間とコストが二重にかかるため、将来の事業展開を見据えた上で慎重に判断することが重要です。


結局どれを選ぶべき?進出形態の選び方ガイド

ここまで各形態を見てきましたが、「自社にはどれが最適なのか?」を判断するための指針を、私たちLeapの視点から整理します。

ステージ1:市場調査・情報収集フェーズ

  • 目的: ベトナム市場の可能性を見極めたい、将来のパートナー候補を探したい。
  • 最適な形態: 駐在員事務所
  • 理由: 低コスト・低リスクで現地のリアルな情報を収集することに専念できます。ただし、1〜2年以内に本格進出する可能性が高いなら、二重コストを避けるため最初から小規模な現地法人を設立するのも一つの手です。

ステージ2:テスト販売・小規模展開フェーズ

  • 目的: 製品やサービスを限定的に販売し、市場の反応を見たい。
  • 最適な形態: 現地法人(100%独資) または 現地販売代理店との契約
  • 理由: 駐在員事務所では販売活動ができません。小規模でも収益活動を行うには法人格が必要です。自社でコントロールしたいなら現地法人、まずは製品を市場に流すことを優先するなら、信頼できる販売代理店を見つけるのが近道です。私たちLeapのプラットフォームは、まさにこうした優良な海外代理店とのマッチングを得意としています。

ステージ3:本格的な製造・販売フェーズ

  • 目的: ベトナムで継続的に収益を上げ、事業を拡大したい。製造拠点を設けたい。
  • 最適な形態: 現地法人(独資または合弁)
  • 理由: 事業の自由度、有限責任のメリットを考えると、現地法人一択です。自社の技術やブランドを守りつつスピーディーに展開したいなら独資、現地の販売網や許認可ノウハウが不可欠なら、慎重にパートナーを選んだ上での合弁が有効でしょう。

ベトナム進出のよくある質問(FAQ)

Q1. 現地法人の資本金は、具体的にいくらくらい用意すれば良いですか? A1. 法律で最低資本金が定められている一部業種を除き、「いくら以上」という規定はありません。 しかし、事業計画に対して資本金が著しく低いと、設立許可の審査で指摘を受ける可能性があります。実務上は、事業内容や規模にもよりますが、ITやコンサルティングなどのサービス業でも最低3万米ドル、製造業などではそれ以上の資本金を設定するケースが一般的です。 会社の信頼性や将来の融資枠にも影響するため、専門家と相談の上、事業計画に見合った現実的な金額を設定することが重要です。

Q2. ベトナムでは英語は通じますか?ビジネスは日本語でできますか? A2. ホーチミンやハノイなどの都市部、特にビジネスシーンや若年層の間では英語が通じやすくなっています。しかし、地方都市や政府機関、製造現場のワーカー層では、ベトナム語でのコミュニケーションが基本となります。日系企業が多く進出しているため、日本語が話せる現地スタッフもいますが、数は限られます。円滑な事業運営のためには、信頼できる通訳を確保するか、日本語が堪能な現地管理職を採用・育成することが不可欠です。

Q3. もし事業がうまくいかなかった場合、撤退は簡単にできますか? A3. 残念ながら、ベトナムからの撤退手続きは簡単ではありません。特に現地法人の場合、清算手続きに税務調査が入り、債権債務の整理などが必要となるため、完了までに1年以上かかることも珍しくありません。駐在員事務所の閉鎖も、税務調査などがあり、想定以上に時間とコストがかかる場合があります。 進出を決定する段階で、撤退時のリスクや手続きについてもあらかじめ理解し、事業計画に織り込んでおくことが賢明です。


まとめ:最適な進出戦略でベトナム市場の波に乗ろう!

今回は、ベトナム進出における会社設立の3つの形態について、それぞれの特徴から費用、手続きまでを詳しく解説しました。

  • 現地法人: 本格的な事業展開と収益化を目指す企業向け。
  • 駐在員事務所: 低リスクで市場調査から始めたい企業向け。
  • 支店: ごく一部の特定業種に限られる特殊な形態。

自社の事業フェーズや目的、リスク許容度を冷静に分析し、最適な進出形態を選択することが、ベトナムでの成功に向けた最初の、そして最も重要なステップです。

そして、進出形態の検討と並行して、ぜひ進めていただきたいのが「現地の優良なパートナー(販売代理店)探し」です。強力なパートナーの存在は、事業の立ち上がりを劇的に加速させます。

「でも、どうやって信頼できる代理店を探せばいいの?」

そんなお悩みをお持ちなら、ぜひ私たち株式会社Leapにご相談ください。私たちのSaaSプラットフォームは、貴社に最適な海外代理店のリストアップから契約、そして契約後の販売戦略の実行まで、海外展開のあらゆるフェーズを強力にサポートします。

まずは情報収集の一環として、お気軽にLeapのサービス紹介ページをご覧ください!

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